
中小企業診断士の受験勉強の期間は1次試験が4ヶ年(足かけ5年)、2次試験が2ヶ年だったが、実際には、平成18年度から本気になったため、自分では2年で取ったと思っている。
中小企業診断士1次試験受験記録
科目と自己採点 |
平成14年 |
平成16年 |
平成17年 |
平成18年 |
経済学・経済政策 |
46 |
40 |
48 |
52 |
財務・会計 |
50 |
16 |
43 |
61 |
企業経営理論 |
150 |
141 |
135 |
56 |
運営管理 |
53 |
33 |
38 |
72 |
経営法務 |
55 |
40 |
47 |
49 |
新規事業開発 |
68 |
44 |
64 |
- |
経営情報システム |
72 |
44 |
64 |
80 |
中小企業経営他 |
59 |
100 |
92 |
61 |
合計得点 |
553 |
458 |
531 |
431 |
満点(得点%) |
1,000(55.3%) |
1,000(45.8%) |
1,000(53.1%) |
700(62%) |
※平成18年度より200点科目がなくなり(200点科目:「企業経営理論」と「中小企業経営」)、満点が700点となった。合格判定は、合計60%以上で40%未満の科目がないこと。(平成18年度より科目合格も設定された)

上記、受験記録を参照ください。
【平成14年(2002年)】
初めて、中小企業診断士の試験を受けたのが、H14年(2002年)だった。
このときのきっかけは純粋に自己啓発だった。
多分、正月のU-CANの通信講座カタログなどを見ていて、中小企業診断士に興味を引かれたのだと思う。
そのときは、雇用保険の【教育訓練給付制度】を使わなければ損だというあまり純粋ではない動機があったように思う。
ただ、組織スポーツ(ラグビー)を通して、組織論やチーム論に強い興味を持っていたことが経営という方向を目指させたとは思っている。
U-CANからのテキストを読むこと中心の勉強だった。
営業として、鉄道移動が多かったため、できるだけ移動中はテキストを読んだ。が、いつも眠気との戦いで内容を理解するより勉強していることに意義を見いだしていた。
結果から言うと、途中からは補助をもらうために、課題はテキストを参照しながら適度にわざと間違える解答を作成し提出していたというお粗末。
1次試験前にすべてのテキストを読み終えることすらできなかった。
それでも、結果的に、約550点(1000点満点で600点以上合格だった)だったので、全く手に負えないとは思っていなかった。全く勉強しなかった「中小企業経営・政策」を50%以上取ってれば、という甘い気持ちもあった。

【平成16年(2004年)】
H15年(2003年)はやる気にならず受けなかったが、確か、年末にWEBで受講できるゼミネットTVという講座を発見。お試し視聴を申し込む。
もともと20万円以上の講義を特別割引で9万円、さらに、見つけたサイトを通して申し込むと割引やポイントがつくというキャンペーン?に心ひかれた。
テキストを読むだけでは辛いということは前回経験済みだったことからも、新たな気持ちで開始するつもりで申し込み。申し込み時に若干トラブルがあり心配ではあったが、予定より1ヶ月遅れで開始。(6万円くらいまでディスカウントされた)
しかし、その各講座のボリュームは結構なものだった。たとえば、企業経営理論だけで、1回20分から30分の講義が150回分。とにかく開始。(ホームページによると、全講座で270時間分あるそうだ)
ギクシャクした講義もあったが、それでも新鮮だったので続けだした。
約1ヶ月毎に講座が追加される方式(最初は、経済学・経済理論で、次の月から財務・会計が始まるという形式)だったのだが、確か2講座くらいから予定より講座提供が遅れだす。
4講座目?くらいが3月には追加されるはずが、4月になっても追加されなかった。気づいてはいたが、自分の学習が遅れていたので少し遅れているのだろうくらいに思っていた。
ところが、8月の本試験になっても最後の中小企業経営の講座が始まらない見通しとなっていた。
さすがに、問い合わせを行い、反応が悪いため、消費者センターへの通報するぞという脅しを入れた。
最終的に謝罪があったが、更新は遅れた。(この時点でやる気を失っていた)
前回惜しかったという気持ちもあり、とりあえず受けてみる。
が、本試験の点数は、約450点(1000点満点)と大きく落ち込む。なめたらあかん、と言う見本だ。
【平成17年(2005年)】
H17年(2005年)、このゼミネットTVの講座がそろったことと、すべて再受講可能という連絡(当たり前だ)があったことから、今度こそちゃんとやろうと誓う。
でも、仕事上の大事件の中に投げ込まれ、最終的にはこの年もとりあえず受けただけ。
点数は、約530点(1000点満点)。40点以下の科目さえあった。

【平成18年(2006年)】
ところが、この会社での大事件が大きな転機となった。
会社に対する不信感と疑念が怒涛となり、自分が20年間勤めてきた「会社」とは何なのかという否定的な疑問の中で、自分に何も残っていないという恐怖感と遭遇した。
「会社のブランドで仕事をしていただけで、会社を辞めたら何も残っていない」
何とかしなければという気持ちの中で、少しずつ齧っていた中小企業診断士の勉強がひとつの答えであったのでは?と思い出したのだ。
H18年(2006年)3月頃だった。
大事件の後に中事件が起こった。少なくとも私にとってはストレートパンチに何とか持ちこたえたと思っていたところへ、連打のブローが打ち込まれた。
4月、我が人生において、まさに最大の決意ともいえる本気が吹き上がった。
負けるわけにはいけない。そのために向かうべき相手は、自分であり、その試金石は中小企業診断士だと熱病のように思い込んだ。
本屋へ飛び込み、テキストを物色した。確か、2種類くらいあったのを何度も見比べて決めた。
【同友館】のクイックマスターシリーズで勉強を再開。(全10冊:約2万円投資)
朝5時起きで一日の勉強ペースを作るスタイルに変更。
7月になると問題中心に変更。
同じ同友館の「山根式徹底!反復問題集」(全3冊:約7500円投資)という各科目100問の問題集を解き、わからなかったり、間違ったものを単語帳にして、隙間時間に見直すというスタイルとした。
クイックマスターのホームページで予想問題(無料)が出ていたので、こちらも平行利用。
時々、ゼミネットTVも参照した。企業経営理論の講師が良く、モチベーション維持に役立つ。
ずっと、自分だけでやってきたが、受験指導校のサイトをめぐってみた。
その中で目に付いたTBC(クイックマスターの講師陣はここだ)の1次試験直前対策講座というのが、土・日2日間で全教科やるというので申し込む。7月中旬だった。(15000円投資)
記述式で回答し、解説を聞くという忙しい講義だったが、ほとんどできず落ち込んだ。
同時に、一人で勉強している中ではまったく知らなかったことが、指導校で受講している人たちにとっては常識として身についていることもわかり、激しくあせると同時に、再度気合が入った。
休みの日は食う・寝る以外は勉強というモチベーションが維持できたという意味で受講の意味は大きかった。
全体的に言えば、クイックマスターを一回通読、反復問題集を2回完了。ゼミネット一通り視聴。TBC直前対策問題2回見直し、基礎問題、実力完成問題実施。キーワードは白紙カードに単語帳形式で書き、何度も見直し。
本試験へ。

こうして、本気の本番となった。以下は、2日目の試験が終わった後の記録から抜粋して記す。
2006年08月06日 (日)
終わった。
最後の中小企業経営・政策は約30分を残して席を立つ。諦めたわけではなく、見直しが完了し、これ以上考えても思い出す記憶はないと判断。
全体的に難しくなっているような気がする。ストレートな設問が少なく、言葉の細かいところを慎重に検討しないと回答が難しい。
経済学・経済政策と財務会計は、全く自信なし。考え込んでしまい、時間が無くなってしまった。
企業経営理論も、文章題が多く、それもややこしい話ですっきり回答に行き着かない。
運営管理で若干回答への自信率が高まったか。
昨夜は、中小企業経営・政策をじっくりと思って始めたが、思った以上に疲れているようで、集中が出来ないまま、流しただけになった。
今日の最初。
経営法務も複雑な文章題が多かった。学習内容だけでは明確な回答が出せないんじゃないだろうか。
経営情報システムはさすがにわかったというのが多かったが、後半に若干不安あり。
メインイベントの中小企業経営・政策は、最初は結構行けそうだと思ったが、二つまでは絞れてもそれ以上無理というのがほとんど。一筋縄ではいかない。
ということで、平均60は難しい。
経済と財務が思いっきり落ち込んでいる可能性もある。
それを、補填するにも60点を大きく超える自信があるものがない。答え合わせは全くしていないが、正直言って絶望的。ただし、神のみぞ知る、予想以上の運が最後の望み。明日にでも、見るか。
(16:38)
2006年08月07日 (月)
中小企業診断士協会のHPで回答と配点が公表されていたのでチェック。
な、なんと平均60点はクリアしているではないか。40点以下も無し。調整があるらしいが、もしかしたら「合格」か。ありがたい。ご加護に感謝。
経済学と財務が思ったより取れていたのが予想外の結果だった。逆に法務が危なかった。
さて、2次試験の準備はどうするか。
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